また潜りたいポイントBEST10 下

2011/01/07
 5位 メキシコ・ラパス「ロスイスロテス」
 太平洋の向こう側に広がるラテンの国に、アイドルがいる。いままで水族館でしか見たことのない生きものが目の前にいる。その事実だけで衝撃だった。ラパスの街から船で約2時間。海鳥とともに、数多くのアシカの群れが棲んでいる島がロスイスロテスだ。生まれてから数カ月の子アシカと遊べることで有名で、日本で言う秋だけの期間限定。島沿いにある穴を下から見上げると、数十匹のアシカが一斉に潜ってくる。ダイバーに興味津々の子アシカたちに指を差しだすと甘噛みしてくる。足を引っ張られているなと振り返ると、他の子アシカがフィンをかじっている。いっしょに戯れることで夢中になり、しばし写真を撮ることを忘れてしまう。もちろん、水中にプカプカと浮かんでいる子もおり、大きな目で見つめてくる。若アシカ、母アシカ、そしてクマのように大きい父アシカと被写体はいっぱいいた。1週間の滞在期間中で10本以上潜ったが、後ろ髪を引っ張られる思いで当地を離れた。また、甘噛みされたいなあ。


 4位 鹿児島・屋久島「お宮前」
 縄文杉で有名で、どちらかといえば登山のイメージが強い地。ダイビングのイメージが薄い地だが、生きものの数では日本で一番との声もある。このポイントにはコブシメの産卵狙いで入り、その瞬間をジッと待っていた。すると、ガイドに肩をたたかれ「あっちに行こう」との合図。なんだろうと思ってついていくと、なんとツノダシの大きな群れがいるではないか!!単品ではどのサイトでも見られるが、群れとなるとそうそうない。パラオなどで有名だけど、まさか屋久島で見られるとは思わなかった…。1カ所でグルグル回りながら泳いでいたので、まさに撮りたい放題だった。後で船上で聞くと「あんなの1年で1回、見られるかどうか。僕も初めて見た」というレアものだったらしい。大げさに言えば一期一会の出会いだったのだが、こういう群れなら、何度でも見たい。屋久島はダイビングでは発展途上の場所だから、今後も何度でも行きたい場所のひとつでもある。


3位 ミクロネシア諸島・ヤップ「ミル・チャネル」
 グアムとパラオの間にある小さな島。ダイバーになりたてのころから、パラオと並んで「行きたい場所ナンバーワン」だった。年間を通してマンタを見られることで有名で、初めて訪れた際は百発百中だった。このポイントの特筆すべき点は「通過するマンタを見られること」。通常は沖縄・石垣島の「石崎マンタスクランブル」のようなクリーニングステーションにあたる根の周りでマンタ参上を待つのだが、ここではその根に行く前の道中に平気で横を通り過ぎていく場面に遭遇できる。もちろん、ヤップにもクリーニングステーションもある。根の周りで待っていると、待ち魚が現れる。優雅に泳ぐ姿をファインダー越しに見ていると、フレームからはみ出すんじゃないかという状況に。気づけば、ポートから10センチもない場所にいた。「まずい、当たっちゃう!!」と後ろにのけぞり、まさにスレスレで通過していった。ある時には、後方にいるのにまったく気がつかず、間一髪で沈んでよけたこともある。ダイバーを全く怖がらない。マクロは正直、見どころがないのだが「マンタを見たい」という人にはオススメ。僕みたいにマンタLOVEになれるかも?


 2位 タイ・シミラン諸島「イースト・オブ・エデン」
 大げさに言えば「ソフトコーラルだけで勝負できるポイント」だろう。昨季から始まったBIG BLUEのクルーズ船に乗船して、1発目で潜った場所だ。オレンジ、紫、赤、ピンク…。色とりどりのソフトコーラルがひとつの根の上に生えていた。周囲で泳ぐスカシテンジクダイなど魚たちがかすんでしまうほどの抜群の存在感。そのまぶしい景観を見ていると、言葉を失ってしまった。アングルを変えれば、景色が一変。どこから撮ろうか迷ってしまい、思い通りな写真にならない。一昨年にも別のクルーズ船に乗船した際、潜ったことのあるのだが、まったく記憶に残っていなかった。ダイビングに少し余裕ができて、視野が広がると、こんなにダイビングって変わるものなのか、楽しいものなのか。あらためて、そう思わせてくれた。ログブックを見返してみると、このポイントでのダイブはたった2度だけだった。全然、物足りない!!!次回はデイトリップでリクエストしまくろうかな。


 1位 マレーシア・シパダン「バラクーダ・ポイント」
 総合力で言えば、タイのシミラン諸島がナンバーワン。でも、ポイントで見れば、ここが群を抜いている。ワイド好きはもちろん、マクロ好きでも思う損分、楽しめるのだ。潜降してすぐ、真下にギンガメアジの群れが見える。流れもまったくないため、寄っても逃げることがない。群れに突っ込んでいくと、360度囲まれる。外から眺めてみれば、玉になったり、トルネードになったり…。これだけで十分なのに、先を進むと、次はツバメウオの群れ。深場を見れば、ムレハタタテダイの群れ。さらには、ブラックフィンバラクーダの玉、あるいはトルネード。アオウミガメも岩場の下に休憩していて、近づいてもまったく動かない。とどめは安全停止前のカンムリブダイの行列。通常は朝飯前の早朝にしか見られないという話だったが、僕が潜った時には午後3時過ぎに登場。数百匹の巨体の大行列が5分超。その後は耳に響き渡るほどの音をたててサンゴをかじり始めた。マクロも面白く、アケボノハゼの群れを見ることができる。他のサイトでは1匹を見つけるだけで大変なのに、ここでは約10匹を同時に見られる。ワイドで満足、マクロで満足。まさに、スーパーポイントと呼ぶにふさわしい。


 繰り返しになるが「行きたい」と「また行きたい」はまったく違う感情だ。「また、タイで潜りたい」「何度でも紅海に行きたい」というように、通常は国・地域でダイビングをしたい場所を挙げるだろう。でも「このポイントで、ナカモトイロワケハゼだけを撮りたい」という希望を持って訪れるリピーターは多くないのではないか。もちろん、僕も以前は前者タイプのダイバーの1人だったが、水中写真をこなすことで、ひとつのポイントで徹底的に潜りたいと思うようになった。僕以上に、そして僕同様にこだわりを持って潜っている部員のみなさん、読者のみなさんの好きなポイントはどこですか??


8 コメント:

NAOMI さんのコメント...

バラクーダポイントは昔潜ったものの,超ハズレだったので、
いつかまた違う意味で潜りたいポイントです。

私の好きなポイントは、バリ島のトゥランベンです。
ビギナーの時に潜って、このサイトで生まれて始めてダイビングを楽しい!!と
思ったので、あの時あの場所での1本がなかったら
私のダイビング人生は違っていたかも。

その後色々な場所で潜り、良いガイドさん、良い海との出会いも
数多くあったけど、一番のポイントの聞かれるとこのポイントの
あの時のダイビングを思い出します。

また、2位、6位のサイトにも潜りに来てね。

お待ちしています。

NAOMI

Shing さんのコメント...

1〜10位まで、どこも魅力的ですね。
ボクはこの中で、シミランとラパスしか潜ってないので、新たな候補地がまた増えました。
ボクの行った中では、スケールの大きさを感じたラパス、学生の時の楽しい思い出として残っている小笠原、透明度にびっくりしたロタ、そして何より水中写真に目覚めさせてくれたタオですかね。

それにしても、各ポイントを象徴するような素敵な写真ばっかりだなぁー。

sho さんのコメント...

どこのポイントの写真も、とっても素敵で全部制覇してみたいです。

ボクはこの中のどこも潜ったこと無いので、全部候補に入れさせてもらいます。

ボクの好きなポイントは、
沖縄本島、北谷の「砂辺No.1」ですかね~
北谷のドメジャーなポイントで
海外のポイントに比べて特に見せ物は無いんですが、
ボクが育ったポイントというか、
ダイビングスキルを学んだポイントで
トレーニングにもたくさん潜ったし、
マクロ天国なので、写真のテストもたくさんしたし、
ドロップオフありの、ナイト出来るわ、沖には遺跡探検出来るわで、何回潜っても飽きがこなくて。
沖縄に行くと必ず一回は潜るポイントです。

横チン さんのコメント...

NAOMIさん
僕もバリで潜った時、トランベンにも行きました。あそこの「セラヤ」というポイントでコールマンズシュリンプを初めて見ました。でも、いつもいる場所にいなかったらしくて、25メートルオーバーの深場なのにガイドさんと手分けして必死に探したのを覚えています。あ~、シミランで潜りたい。あのソフトコーラルで癒されたいのう…。

Shingさん
僕は早くロタの「ロタホール」で潜りたいなあ。あのホールで光のシャワーを浴びて、汚れた心と体を清めたい。このブログでは国・地域ではなくポイントちいう狭い範囲で書いています。もし、オススメのポイントがあったら教えてねえ。

shoさん
僕も一度は北谷の「砂辺№1」で潜ってみたいと思いつつ、いつも通り過ぎるだけなんですよね…。あの辺に温泉があるじゃないですか。仕事で行った時、いつもあの温泉で疲れた体を癒していました。今度はダイビング後に温泉に行きたいなあ。

四八式潜水機 さんのコメント...

あまり行動範囲がひろがらないタイプなので、
こういう形でいろいろな場所を紹介はかなり参考になります。ありがとうございます。

イーストオブエデン・・・また行きたい場所のひとつです。

というのも今年の高水温でサンゴがやられた関係で、
結局潜れず元に戻るのもしばらくかかりそうな感じでした。
ここのポイントに限らず自分自身の見え方+サイトのコンディションの
一期一会を感じて潜る大事さを改めて痛感しました。

お気に入りポイントは地味ですがサイリービーチに一票です。
自分もshoさんの砂辺と同じような理由になりますが、
トウアカハッチありオイランありと意外に懐の深いところや、
タオで潜る際いつも目にして頭に焼き付いてるからですかね。
景色というよりは自身のダイビング経験から来てますね。

Lapin de mer さんのコメント...

今回のクルーズの目的の一つが イースト オブ エデン でした。四八式さんの書いてあるとおり 昨年の高水温でやられたということで 今回はエントリーできませんでした。そんな中 最終ダイブで 訪れた "アニーターズ リーフ"。天気がイマイチで ぎりぎりまで 105mmでマクロ撮影の予定でしたが くまさんの 説得で ワイドに!
スカテンの数 ソフトコーラルの色 イソバナの迫力 そして 鮮やかなユカタハタ。完全に魅了されてしまいました。ナイトロックスを利用していることをいいことに 同じ場所に陣取って 30分近く ファインダーを覗いていました。

今 屋久島に 気になっているガイドさんがいます。365日潜ります!というくらい 天気が悪くても ポイントを変えて 生物の観察をされています。生態行動にくわしいガイドさんに 聞きたい事や学びたいことがあるので 自分は 今年 行ってみたい場所の一つです。横チンさんが利用された時のガイドさんももしかしたら同じ方かも?ですね。

それと 今回のシミランクルーズ 今からでも来シーズンの予約をしたいくらいです。ワイドの特訓には 本当に最適の環境でした。早く 珊瑚が元気に回復してくれるのを祈るばかりです。

ぶーみん さんのコメント...

行ったことないところが多く参考になりましたっ!!

イーストオブエデンは私も大好きだったポイントです。
今回も4本全てそこでも・・・くらいの勢いだったのですが(涙)
いつかもう1度潜りたいポイントです。

私は気に入ったガイドさんのいる海にリピートすることが多いので
なかなか新たなポイント開拓ができないのですが
同じ海を四季折々の移り変わりを感じながら潜るのも面白いですよ♪

横チン さんのコメント...

四八式潜水機さん
イースト・オブ・エデンって、いまは潜れない状態なんですか…??残念だなあ…。早く復活してほしいですね。確かに、サイリービーチは奥が深いですよね。タオに行くとセイルロックやチュンポンなど遠いところに目が行ってしまって、近すぎるサイリービーチのよさを一瞬、忘れてしまうんですよね…。また、オイラン・ダイブをしたい!!

Lapin de merさん
イースト・オブ・エデンのすごさを実際に目にしているだけに、サンゴがやられたという話を聞いて、ショックを受けている1人です。1日も早い復活を願っているところです。屋久島ですか??僕が使っているところは「屋久島ダイビング ライフ」ってところです。そこのガイドさんも写真好きですから、僕たちにはうってつけですね。

ぶーみんさん
ここ2年は、これまでのストレスを発散するように、世界中のポイントを潜りまくりましたが、本当は「狭く、深く」が理想でしょうね。陸上と同様、水中でも四季の移り変わりを味わいたいとは常々、思っています。だから、ドライスーツを使いこなせるようにしないと…と思う、きょうこのごろです。

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