また潜りたいポイントBEST10 上

2011/01/07
 雑誌や映像を見て「ここで潜ってみたい」「この生きものに会ってみたい」と願望することが、ダイバーを海へといざなうのだろう。実際に現地で潜って見て、感動すれば「また、ここに来たい」とリピーターになるはず。だから「行ってみたい」と「また行きたい」は別ものなのだ。一眼レフを水中に持って入りはじめて約2年。これまで、ずっとダイビングをしてみたかった数々のダイビング地に出向いた。撮影してきた写真を見返してみて、良くも悪くも、数多くの思い出があるなあ、と懐かしんだ。もちろん、まだまだ潜ってみたい場所はあるのだが、潜降経験のある場所の中で「また潜ってみたいポイントBEST10」を、国・地域という広い範囲ではなく、ポイントという狭い視点で厳選。同じ生きものや地形を見ても、感じ方は人それぞれ。ファインダーを通して海中を見ることがほとんどの僕は「何度でも撮りたい」という目で2回にわたって振り返ってみた。前半は10~6位から。

10位 和歌山・須江「ナギザキ」
 紀伊半島の内海にあり、関西在住のダイバーにはおなじみのポイント。お隣の外海中心の串本では見られない生きものも数多く棲んでいる。実際にダイビングを始め、見たいと思った生きもののひとつがクダゴンベだ。ここでは、棲家は水深25メートルオーバーのウミカラマツの上。潜った時は透明度5メートルというニゴニゴ状態だった。深場とあって、制限時間が少ない中、絞りをほぼ開放状態に設定して勝負。なかなか姿を見せてくれないなかで、上の写真のようにクリスタルブルー風な水を表現できた…がする。いつかは最高の環境の中で理想に近い写真を撮りたい。そういう欲求を膨らませてくれる何かがナギザキにはある。


 9位 沖縄・宮古島「魔王の宮殿」
 入り口をくぐった瞬間「神秘的だ…」と言葉を失った。地形=宮古島。そんな印象を抱いていたが、潜ってみて、あらためてそう思った。風の関係で、秋の終わりから冬場にしか行けないという季節限定のスポット。「通り池」や「アントニオ・ガウディ」など有名な地形ポイントを退け、僕の中では群を抜いて心に残った。着底して上方の穴を見てみると、透き通るような青。その名の通り、本当に魔王が現れるんじゃないかと思わせる雰囲気があった。最高の状態の時には、陽光が差して一層、輝きを増すという。取り込める光量が少ないため、シャッタースピードを緩め、ほぼ開放状態で、脇をがっちり締めて撮影。理想通りのカットを撮れなかったのが心残りだったが、地形ポイントに興味を一層、抱かせてくれた。


 8位 沖縄・座間味「ニシ浜」
 海水浴でも有名なビーチの沖合にあるポイント。透明度抜群の水に、真っ白な砂地が広がり、まったりダイバーにもオススメだ。生きものでいえば、アザハタとトウアカクマノミが見ものなのだが、生息場所が100メートル以上離れ、ともに深場なため、1ダイブでじっくりと撮影はできない。水深25メートルにある根には、大きなアザハタの長老ペアがいる。キンメモドキやスカシテンジクダイに囲まれ、ゆったりとした動きで泳いでいる。アカシマシラヒゲエビにクリーニングされて気持ちよさそうにしていると思えば、巣を離れて砂地の上を泳いでみたり。すっかりダイバー慣れしていて、グッと寄れる。写真のように平気でおなかを見せてくれることも。ワイドの技術を磨くには、絶好の場所だと思っている。


 7位 沖縄・水納島「あのねの根」
 沖縄本島の中部にある本部の沖合にある島周辺にあるポイント。偶然にも当地のショップで再会したタケシさん、ナオミさんといっしょに潜ったことで印象に残っている。ここで初めて会ったアイドルはナカモトイロワケハゼ。きれいな砂地の上のコーヒー瓶の中に棲んでいた。黄色い体で、背中に真っ白な線が入っているのが特徴だ。体長は約2センチ。瓶から出てくると、ギロッとこちらを見ている。そのクリクリしたお目々がとてもかわいい。同じくミジンベニハゼもキュートなのだが、印象度ではナカモトイロワケハゼが上。潜った時は 人数も多く、かわりばんこでの撮影だったので、今度はじっくりと撮りたいと思った。1ダイブ、これでいいと思える被写体だ。


 6位 タイ・アンダマン海「リチェリュー・ロック」
 アジアはもちろん、世界で見ても5本の指に入るであろうスーパーポイント。完全に視界を覆いつくしてしまうほどのキンセンフエダイの群れ、ブラックフィンバラクーダの群れ、時にはジンベエザメ…。見どころを挙げれば切りがないのだが、その中で僕が大好きなのが固有種のトマトアネモネフィッシュだ。僕にとっては印象深いポイント。クマさんにマンツーマンでガイドしてもらったのだが、このダイブではトマト1本勝負で撮影した。一昨年に訪れた際の僕は中性浮力もマスターしていない、あまちゃんダイバー。だから、重たい一眼レフを持って潜降すること自体が間違い。足場のないカベ沿いのイソギンチャクの中に棲んでいるトマトを撮ることが無理だったのだ。上の写真は、クマさんに後ろからタンクを押さえてもらって、やっと撮れたカット。拙い写真だが、この60分間のダイブで「もっと、いい絵を撮りたい」という願望を持った。このダイブがなければ、いまごろはカメラを抱えてのダイビングをしていないかもしれない。
                                                      (続く)

3 コメント:

四八式潜水機 さんのコメント...

おつかれさまです。
こういう特集も面白いですね。

6位リチュリューロック、
はからずとも現地でくまちゃんと横チンさんの話が出た時、
ヤ◯ザな道にはまらせてしまったエピソードを同じく聞きました。
それほどインパクトのある経験だったのを想像してしまいました。

色の出るポイントで私も大好きです。

Lapin de mer さんのコメント...

あけましておめでとうございます。
四八さんとバディを組み くまさんのガイドでリチュリュー潜ってきました。
トマトくん いやーかわいかったですねー。
何とも言えないカラーリングで周りのソフトコーラルと 碧い水を入れて Fish Eyeの被写体に最高でした。

ナカモトイロワケハゼも あれは反則なくらい 可愛いですよね(●^o^●)
完全 一本勝負の被写体ですよね!

横チン さんのコメント...

四八式潜水機さん
クマさんとのあのダイブがなければ、カメラを持ってのダイビングの楽しさを感じることはなかったと、いまでも思っているんですよ。トマトはいつ見てもかわいいし、写真の取り方は無限大。まだまだ追求したい被写体です。

Lapin de merさん
あけましておめでとうございます。トマトはカクレクマノミと並んで、僕の好きなクマノミのひとつです。ナカモトもかわいすぎるし、また会いに行きたいと考えています。想像するだけで、笑顔になります。

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