群れ、群れ、群れ!!!<タオ島①>

2010/09/17
 その印象は180度、ガラリと変わった。昨年に続いてタオ島でダイブしてきた。2大スーパーポイントと呼ばれる「セイルロック」「チュンポン・ピナクル」でも潜ってきたが、浮上した時の爽快さはまったく違っていた。ひと言で表現するならば「群れ、群れ、群れ」。以前から、魚影の濃さでは世界でも指折りと聞いてはいたが、残念ながら昨年はイマイチだった。今回は透明度こそよくなかったものの、そんなマイナスポイントを吹き飛ばす濃い魚影があった。ミリオン単位の魚影と戯れたダイブに、胸が躍った。
 まずは「セイルロック」。フルデートリップでしか行けないポイントだ。昨年、人生で初めてジンベエザメと遭遇した思い出深き場所でもある。ここの最大の群れと言えば、ギンガメアジだろう。潮当たりのいい地点に行くと、目がくらむような「銀色のカベ」が目の前に現れる。その下半分は黄色いサーモクラインの中にあったが、魚影の濃さは肉眼でも十分に認識できた。1匹、1匹の体長が大きいから、カベが余計に大きく見える。ソ~ッと前進すれば、その中に吸い込まれそうなほど。僕が見た中では、マレーシア・シパダンに負けないインパクトだった。
 ツバメウオの群れもすごかった。昨年は素早い動きで消えていく群れを、指をくわえながら遠目に眺めるだけだったが、今回は目の前に現れてくれ、十分に撮影タイムをくれた。このカットでは100匹ぐらいだろうか。でも、他のグループが見た時には200匹ぐらいいたという。う~、その時に見たかった…。
 一見、地味だが、ジャワラビットフィッシュの群れもいい。流れがある時には、いい感じで群れてくれる。実は僕の好きな被写体のひとつだ。
 1匹、1匹は大きいのだが、意外に絵にならないのはピックハンドルバラクーダ。寄らないと、その大きさが分からないから寄るのだが、シェベロンバラクーダみたいに寄り添って群れていないから、すき間だらけになってしまう。ほかにはホソヒラアジやキンセンフエダイの群れも見応えありだ。

                      ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 もうひとつのスーパーポイント「チュンポン・ピナクル」では、やっぱりキンセンフエダイの群れだろうか。ここでは黄色いカベを見た。フレームに収まりきらないほどの魚、魚、魚!!!群れが一体となって、時には形を変えて移動する光景は圧巻だ。昨年も魚影の濃さは確認していたが、インパクトの大きさは前回をはるかに上回った。
 タオ島特有のブラックコーラルも数多く群生しているのも特徴。その間を縫うように泳ぐキンセンフエダイを見ているだけでも壮観だ。
さらに見ものなのは、コガネアジのハンティングシーン。数匹のコガネアジが編隊を組んで、エサとなるクマササハナムロを追いかける。実際にターゲットを口にするシーンを目にすることはできなかったが、ダイバーを気にすることなく突っ走る姿にはサバンナのチーターを思い出させた。
 透明度のいい時には、上の写真のようにシェベロンバラクーダも現れてくれた。天にも昇るようなシーンだった。下の写真はマブタシマアジの群れ。ギンガメアジ同様、海の中でキラキラ輝いていた。
 そして、忘れてはいけないのはハナビラクマノミの群れ。根の表面にはセンジュイソギンチャクが群生しており、無数のハナビラクマノミが共生している。この時はちょうと流れがあったため、ホバリングしているシーンを押さえることができた。

 抜群の魚影の濃さには、僕だけでなく、他のダイバーも驚いていた。実際、タオ初来島のダイバーに「また来たいねえ」とリピーター宣言させるほど。ここに、あのジンベエザメがいたらパーフェクトだ。まあ、そう簡単には、そんなダイブはできない。ワイド写真が苦手な僕にとっては、ビシバシと鍛えてくれる海。まだまだ納得のいく写真を撮れていない。だからこそ、何度でも潜りたくなる。ダイバーを引きつける何かが、この2大ポイントにはある。

5 コメント:

NAOMI さんのコメント...

お待ちしてました~~~。

いきなり3本も!
それぞれのテーマがあり、
横チンさんの今回の撮影の目的が見えますね。

個人的にはブラックコーラル&キンセンフエダイの写真が好きです。

NAOMI

Big Blue さんのコメント...

怒濤の3連発投稿、面白く読ませてもらいました。
特に、この『群れ、群れ、群れ!!!』はスゴイ迫力ですね。
この魚影の濃さはタオ島ならではですから、
是非、見て欲しい、撮って欲しいテーマです。

そうです、ピックハンドルバラクーダは難しいです。
僕も納得いく絵は撮れていません。

コガネアジは今も元気にハンティングしています。
でも、その瞬間を上手く捉えるのはなかなか難しいです。

アジの群れはオニアジじゃなくてマブタシマアジですね。

ハナビラクマノミは上手い事撮ってますね。
ちょうど程よい流れがあり、ハナビラが出てくれているのでしょうが、
それにしても、よく16mmフィッシュアイでここまで寄りましたね。
しかも後ろのダイバーも入れて。

この海をフィールドにしている僕も、納得のいく写真が撮れるまで
何度も何度も繰り返し潜っています。
是非、また撮りに来て下さい。
きっと、また違う手応えを感じることができると思いますよ。

Take4

横チン さんのコメント...

NAOMIさん
タオの海は1本では伝えきれませんからね。前回にも見ていたけど、ブラックコーラルの存在は忘れていました。ブラックコーラルを絡めて何かを撮るのは簡単なようで、実はめちゃくちゃ難しい…。まだまだ実力不足であることを教えてくれたダイブの日々でした。

TAKE4さん
群れのすごさをあらためて感じさせてくれたダイブでした。マブタシマアジですか。てっきりオニアジかと思っていました。訂正しておきます。ハナビラクマノミの群れは撮るのが難しいですね…。今回はダイバーを入れたら、雰囲気が出るかなと思って撮りました。まだまだ納得のいく写真を撮れていないので、またタオの海に修行に行きます。

四八式潜水機 さんのコメント...

横チンさんタオ道中おつかれさまです。
怒涛の3連投稿は同じびっくりですが、
それだけ濃かったという事なんでしょうね。

それにしても今回群れの密度が半端じゃないですね!
ツバメウオの群れがやっぱり好きでいいなぁと思うのですが、
これより多い枚数も居たって凄すぎです。

来年のGWまで居てくれんかなあ・・・

横チン さんのコメント...

四八式潜水機さん
タオの海なら、何本でも書けますよ。ワイドあり、マクロあり、なんでもありの海ですから。今回はツバメウオがすごかった。本当はもっとすごかったみたいですけど。これなら、ジンベエザメが出なくても満足ですね。

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