寄ってなんぼ?引いてなんぼ?

2010/08/19



毎度! またおまえか? と言われそうですが・・
JUNですー。

さて、今回はちょっと写真ネタを。

先日、ゴールデンウィークにタオに行ったときに、たけしさんに言われたこと・・・

たけしさん「あんな、JUNくん。写真はな、寄って何ぼの次は、引いて何ぼやねん。わかるか?」



むむむ・・・?  師匠! なにかのとんちですか?





実は、違うんです。

みなさんは、こんなことを聞いたことありませんか?

「水中写真の基本はいかに被写体に近づくか?」であると。

理屈はとっても簡単。

・被写体に近づかないと、そもそもストロボの光が届かないため、写真があおっぽくなってしまう。
・被写体に近づかないと、水のフィルターがそれだけ多くなって、写真がもやもやしてしまう。
・被写体に近づかないと、水中の浮遊物が多く写真にうつりこんでしまって、ほこりっぽくなる

などなど。

これが、いわゆる「寄ってなんぼ」

レンズから被写体まで10センチとか15センチとかそういうレベルで近づく必要があるわけです。
#被写体に寄る、ということは、それだけ気配を消す必要があって、かなりダイビングスキルが求めら#れるので、なかなか簡単にできないのが実態ですが、、、。



じゃあ、「引いてなんぼ」ってなに?ってことなのですが、

要はあまりに近づきすぎると、結局図鑑写真のようなものばかりになったり、
生物の顔を切り取った写真ばかりになったりしてしまうので、

「最短まで寄る技術・スキルは持ちつつ、その海の環境によってどこまで引いて写真をとれるか。」

こういうことなのかな、とぼくは理解しています。

たとえば、トップのクマドリカエルアンコウさん。
サイズとしては、小指の爪くらいです。
最短までよれば、こいつも画面いっぱいくらいにできるんですが、すこし引いて撮ってます。









このミジンベニハゼも、どのくらいの距離で撮るか?はかなり考えさせられました><。
透明度はあまりよくないので、あまり引きすぎると、ごみがかなり多くなってしまうし、
ストロボとどかないし・・。






↓最短ではないですけど、画面いっぱいにした場合の写真とくらべてみてください。

まったく同じ生物ですが、写真の印象ぜんぜんちがいませんか?
下の写真は、そもそもミジンベニハゼが、なにに入っているのか、いまいちわからないというか。

その点、上の写真は、まぁ少しはわかりますかね・・・?
(ウラシマガイという貝殻だったと思います)





















こちら、トサカクレエビ。じつは前回投稿した写真とおんなじ個体です。
で、前回はエビそのものを、アップにしてましたが、今回は、ピンク色のイソギンチャクの触手が入るように引いてみました。
(色をいじっているわけじゃないですよ!スナイソギンチャクってほんとうにピンク色のやつがいるんです^-^)



















イバラタツさん

こいつ、実はめっちゃ苦労しました。 でかいんですよ意外と。
上の写真たちは、みんな小指の爪くらいの大きさの人たちなんですけど、
こいつは、マジックのマッキーの太いやつくらい・・


こうなると、最短で寄ってしまうと、顔のアップになってしまう。
全体を写すようにするにはかなり引く必要があるんです。

で、この手のシーホース系って、すっごい目がギョロギョロするんで、なかなか目線が
いい感じになるタイミングが難しくって、
あんまり離れすぎると、ぼくのカメラのファインダー越しには、イバラタツの目がどこを向いているのか
わからなくなっちゃって、、、、><。。
(だんだん、マニアックな話になっててすんません、、)



正直、ぼくは、まだまだ引いて何ぼの写真はぜんぜんちゃんと撮れないっす・・

でも、たけしさんにゴールデンウィークに言われたことを、
伊豆の水中で思い出しながら、
「なるほど、こういうことね」と思いながら、写真をとっていたのでした^-^

11 コメント:

タッキー さんのコメント...

ミジンベニハゼの例はとてもわかりやすいですね。

引いてとったミジンベニハゼの写真は、
なんというか、ベニハゼに対して控え目なかわいらしさを感じました。
ベニハゼの向いている先に若干の空間があるから、そう思うのでしょうか、、、

横チン さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
横チン さんのコメント...

たけしさんの言っていることはよ~く分かります。簡単に言えば「図鑑写真、資料写真を撮るのか、それとも絵を撮るのか」によって「寄るか、引くか」を決めると思います。これは陸上でも言えることだと思います。JUNくんの写真で僕の意見を言わせてもらうなら、最初のクマドリカエルアンコウなら、小指のツメぐらいの大きさということを写真で表現しながら絵をつくりたい。その時の環境が分からないけど、まずは被写体がどれだけ小さいかを示すため、他の物体と絡めて撮る。他の魚とか、海藻とか、サンゴとか、岩とか…。まあ、絵にならない場所もあるけど、できるだけ被写体から引いて絵づくりすることを念頭に置いています。被写体に触らないようにダイバーの指をフレームの中に入れてみたりするのも手かも。僕もまだ完全にはマスターしていないから言える立場ではないけど、引いていてもストロボはちゃんと当たります。要はストロボを使い方、当て方の問題なんですよね。角度とか、距離とか、マニュアルでストロボの光量を調整したりとか。カメラ本体のシャッタースピードや絞りの大きさでも、取り込める光量を調整できます。それと僕の経験上、寄っても引いても、浮遊物は写るものは写ります…。いかにいい環境で撮れるかもありますが…。僕もダイビング技術、カメラ技術を高めていかないと!!

ぶーみん さんのコメント...

たけしさんの言ってる事、解るなぁ~。
最近、私も画作りを考えるように気をつけてます。
距離を稼げて、画作りもできて・・・
だからかな?
もっぱら60mmの方が楽しくって登場が増えているように思います。

あっ、週末の柏島に向けてアドバイス。
柏島では基本的に長いアームとか要らないよ。
「柏島仕様」と呼ばれるコンパクト仕様が良いよ~。

四八式潜水機 さんのコメント...

深い話ですね。

いろいろやる事は多い中、まず一番に何を表現したいか、伝えたいかを
なるべく考えるようにはしてますが、
それを実現するためには横チンさんの仰る通り、
ダイビング技術、カメラ技術もついていかないと実現できないんすよねえ。

修行中の身としては、
この場面ではストロボ、この場面では構図と
ひとつひとつテーマをもって勉強してる最中ですね。
最近特に思うのは
こういった力は筋力と同じで潜り続けてかないと鍛えられない気がしてます。
そういう意味でもホームゲレンデは欲しいすね。

今は100mmしかないからどアップばかり・・・
60mm欲しいなぁ。

Shing さんのコメント...

あまり動かないウミウシでさえ、悪戦苦闘している現状が情けない〜。
マクロで寄ったり引いたりすると、皆さんの言うように、ストロボの向きや露出も変えていかなきゃならないので大変!
その上、絵作り、ピント、タイミングまで考えると、もうパニック(笑)
ボクも潜り続ける事で、海の状況や魚の習性を理解し、こういった力や感覚が身に付く筈だと信じて、これから先のダイビング生活を送ります。。。

がんばれ、じぶん。

ボクは、
60mmしかないから、100mm欲しいなぁ。

JUN さんのコメント...

■たっきー

生物の向いている方向の空間を大きくするのは、僕がよくやるやり口ですw
上の写真のほうが肉眼でみたときにちかいよね☆
下のほうのミジンはどあっぷすぎて、「私がみたのは、こんなんだったかな?」という印象になりがちなので。

JUN さんのコメント...

■横ちんさん

そうですね。クマドリの写真は、よくほかの方々も指と一緒に撮ったりしてますよね。
たまに貝殻とかが近くにあったりするんですが、こいつはトサカもカイメンもない岩の上に張り付いていたので、結局こんな感じになってしまいましたー

・そもそもその被写体がどこまで寄ることを許してくれるか
・透明度
・浮遊物の多さ
・明るさ

そのあたりを考慮しながら撮るんで、おんなじデータで撮っても同じ写真って一枚もとれないですよねー。それが楽しいんですが^-^

まだまだ、そもそも深場でハナダイ相手とかだと、きちっと寄ることもままならないので、こんなことを考えるのはまだ僕は早いかもしれません笑

JUN さんのコメント...

■ぶーみん
そうですねー!僕ももっぱら60mmっすよ。
100は、どうしても寄りきれないホバリング系のハゼとか狙うときだけですかねー。

・・というか、これまで柏島くらいでしか使ったことないかも(笑)

今回はいい写真とれるかなぁ、、。

JUN さんのコメント...

■ 部長
そうっすね。筋トレとおんなじかもしれません。
自分の中で、この明るさでこのくらいの距離で、この透明度だったら、このぐらいのデータで撮ろうかな?
とか、だんだん蓄積されていきますからね。

ただ、伊豆で潜ることの多い、僕は、伊豆の雰囲気ならなんとなくわかるんですが、逆に沖縄やタイのような、砂が白くてすごく明るい海だと、途端に失敗が多くなります(笑)最初のうちは、白とびばっかりしちゃう、みたいなw

60ぜったいあったほうがいいっすよー

JUN さんのコメント...

■Shing さん

謙遜しますねぇ!!
あの、前回タオいったときの、イバラカンザシ絡めたやつとか、やらしい写真撮ってるくせにー笑

いまコンディションのいいタオのレポート楽しみにしてますね!!

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