奇跡の海

2010/06/09
世界中には、さまざまな個性を持つ海が数多くある。ダイバーはその個性に会いたくて身を沈める。タイもしかり。シミランで潜る人は癒しを求めるだろうし、タオ島に行く人はジンベエザメのようなド迫力の生きものとの遭遇を期待するだろう。ワイドもマクロもすごい。両極端の個性を持つタイの海だからこそ、数多くのダイバーはタイに出掛けるのだろう。

僕の中でも、タイは5本の指に入るお気に入りのサイトだが、その1本にはマレーシア・シパダンも含まれる。昨夏に初めて潜った時、タイで感じたものとは違ったインパクトを受けた。個人的には「奇跡の海」と呼んでいる、すごい海だ。ケタ違いの群れに驚き、想定外の深さに見たい魚がいる。特筆すべきなのは、どっしり腰を据えた魚が多いこと。ダイバーが近づこうが、まったく逃げる気配がない。

カメラ派ダイバーにとっては最高の海。それがシパダンだ。最盛期に比べれば、群れの数は小さくなっているようだが、いまでもすごいことには変わりない。拙い写真ばかりだが、少しでも「行きたい!!」という欲望を持ってもらえれば幸いだ。

トップ写真がギンガメアジだ。タオ島とひけを取らないぐらいの群れをなしているのだが、すごいのは正面から突っ込めること。ゆっくりと「おじゃましま~す」というような感じで前進すれば、フレームいっぱいに納められる。「魚と戯れる」という言葉を実感できた瞬間だった。


そしてブラックフィンバラクーダの巨大群れ。大きなトルネードを巻いている時もあれば、壁のように泳いでいる時もある。写真のバラクーダは、棚いっぱいに広がっている場面だ。

シパダンで絶対に見てほしいのはカンムリブダイの群れだ。聞いた話では、早朝なら集団でサンゴを食べるシーンを見られるということだったが、偶然にも昼間に行進を見ることができた。まさに「大名行列」と言える圧巻の5分間だった。

タイの海では、あまりにも逃げ足が速すぎて撮れなかったツバメウオの群れ。この海では、まさに止まっている状態だった。時にはドロップオフ沿いで休憩していることもあり、撮影しやすい被写体だ。
上でギンガメアジが群れている時、下を見るとムレハタタテダイの群れが移動中だった。水深は30メートル前後と深場で暗かった。急いで撮ったのだが、なんとか納めることができた。

そして、そして~。僕が大好きなアオウミガメだ。ここのカメくん、まったく微動だにしない。ダイバーを見ようが、まったくの無視で休憩場所の岩場に移動する。レンズを向けると「おまえ、邪魔だよ!!」という目でにらんでくるのだ。写真のように並行して泳いでも、優雅に泳いでいるのだ。

魚の群れがすごいのは言うまでもないのだが、忘れてはいけないのはサンゴだ。枝サンゴ、テーブルサンゴがすごいのだ。その上をハナダイなどが気持ちよさそうに泳いでいる光景を見ていると、こちらも同じように気持ちよくなる。

シパダンはどちらかといえばワイドの世界なのだが、マクロもすごい!!!一番驚いたのは、アケボノハゼの群れを見られることだ。他の海では1匹でも探すのに大変なのに、ここの「アケボノ団地」は10匹前後で固まっているのだ。おまけに水深20メートルと浅い!!あまりの衝撃で、しばし呆然としたのを覚えている。

さらに驚いたのは、シコンハタタテハゼ。アケボノ団地のわずか5メートル下にいたのだ。ミクロネシアのヤップで初めて見た時は水深48メートル。真っ暗な上に4分一本勝負と大変だったのに、ここではゆっくりと撮影できた。

マクロレンズを持って初めて見たクダゴンベ。この時のゴンベくんはカメラの前で踊っていた。ヤギの上をピョンピョン跳びはねていた。まるで、活きのいい魚だった。もちろん、魚ですが…。


まあ、あれこれ説明したが、百聞は一見に如かず、です。ぜひ、シパダンでもダイビングを!!

5 コメント:

Shing さんのコメント...

シパダン行ってみたくなりましたー!
群れもカメのアップも迫力ありますねー!すごい!!

横チン さんのコメント...

Shingさん
ジンベエのような大物はいないけど、群れの大きさには驚嘆します。ダイバーなら、一度は潜っておきたい海ですね。

JUN さんのコメント...

アケボノハゼすごーい!
こんなシーンみたことない。水深20mでこんなだったら、
僕はマクロレンズで入ってしまいそうです・・w

横チン さんのコメント...

JUNさん
アケボノの群れなんて信じられないですよね。ヘルフリッチの群れはいないのかなあ…。

ぶーみん さんのコメント...

すごいところですね~♪
根性すわった魚が多いのは、私たちフォト派にはもちろん
生態観察やフィッシュウォッチングにも嬉しいですね。

アケボノの群れは・・・いっぱいいすぎてどう撮ってよいか迷っちゃいそうです。

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