脇役が主役になる海

2010/06/04
みなさん、はじめまして~。横チンと申します。チャバ会写真部発足以来、何も手を着けず、幽霊部員になりかけていたが、その状況から脱出します。今後ともよろしくお願いします。まずは、今年1月にダイブしたシミラン・クルーズから。


こんなにすばらしい海だとは思ってもいなかった…。今年1月、PAWARA号に乗船した。昨年に続いて2度目のシミラン諸島訪問だったが、ダイブするたびに驚きの連続だったのを、いまでも鮮明に覚えている。もっとも印象に残っているのは、初日1本目の「East of Eden」。いわずとしれた、シミランを代表するポイントだ。他の海では脇役でしかない生きものが一気に主役に躍り出ている。インパクト十分で、さらに絵になるんだから、カメラ派ダイバーにとっては垂涎ものの被写体になる。
まず出くわすのが巨大なウミウチワ群だ。潮の流れを受け止めるかのように大きな体をめいっぱい広げ、その上をヤマブキスズメダイなどが気持ちよさそうに泳いでいた。カウントしてみると、10枚近くある!!こんな光景は初めてだったので、どんな角度からシャッターを切ればいいのか迷いに迷った。悩んだ挙句、少し斜めからパチリッ。う~ん、なんとか雰囲気は伝わるかなあ…。
少し先を進むと、ソフトコーラルが視界に入ってきた。スカシテンジクダイの群れが居ついている場所なのだが、その魚たちさえ視界の外に追いやってしまうほど、インパクトがあった。赤、オレンジ、紫…と、とってもカラフルで、まるで光って見える。この上をスカシテンジクダイが通過すれば、さらに輝きが増す。カメラマンとしての血が騒ぎ始める。久しぶりに興奮したダイブだったので、あっという間にエア切れ寸前。危ない、危ない…。でも、楽しかったな。
実は昨年1月にもこの海でダイブしているのだが、まったく記憶に残っていなかった。当時は一眼を持ってダイビングを始めたばっかりで、視野も狭く、安定した泳ぎもできない状態。撮影した写真を見直したが、とてもお見せできる写真はなかった。だから、どんな海だったかなんて覚えているわけがない。視野が広くなったいまだからこそ、この海のバイタリティーのすごさを実感できる。
マンタ・ポイントで有名なコボンには、広域にわたる枝サンゴ群がある。デバスズメダイやクロリボンスズメダイの棲み家なのだ。この魚たちはワイドレンズで撮ると、なかなか絵にしにくいのだが、このポイントでは比較的容易。枝サンゴの上で、デバスズメダイたちが空を飛ぶように泳いでいるからだ。もちろん、枝サンゴが絡んでくるからこそ絵になる。フレームいっぱいに枝サンゴと魚たちが入ってくる。見事な共演に、思わずスタンディングオベーションをしたくなる。
最後に、タイ最大級のスーパーポイント、リチェリューロック。固有種・トマトアネモネフィッシュがいることで有名だ。カクレクマノミやハナビラクマノミもいて、クマノミ好きなダイバーにとっては、ぜいたくなダイブになる。トマトアネモネフィッシュは単体でも絵になるのだが、せっかくだから何かと絡めて撮りたい。泳ぎながら探していると、周囲にソフトコーラルがあるではないか。バックにソフトコーラルを置くと、トマトアネモネフィッシュのオレンジ色の体がとても映える。


拙者もそうなのだが、ダイブすると、どうしても魚ばかりに目が行ってしまう。でも、サンゴやウミウチワも同じ生きものなのだ。シミランで潜っていると、その事実をあらためて認識させてくれる。サンゴたちが助演している写真、サンゴたちが主役の写真。撮影することは簡単なようで、実は難しい。カメラ派ダイバーにとって、永遠の課題を少しずつこなしていきたい。

3 コメント:

Shing さんのコメント...

横チンさん、投稿お待ちしてました!
シミランは、サンゴやウミウチワが生き生きしてますよね。半年間、ダイバーが入らないコトがやはり大きいのでしょうか?稚魚もありえないくらいたくさんいて、生命って素晴らしいって、つくづく思ってしまいます・・・。

- Khao Lak さんのコメント...

今、タオにいる私ですが、この記事を読んで
シミランの海がむしょうに恋しくなりました。。。
トマトに会いたいなあ。。。

Naomi

横チン さんのコメント...

Shingさん
サンゴやウミウチワをどう撮るか。これは永遠の課題ですね。いつ撮っても、スカシテンジクダイは難しい…。

Khao Lakさん
本当ですね。シミランは最高です。何度でも潜りたいです。

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